言語資産の管理:グローバリゼーションにおける品質に必須な資産管理能力
2025.01.03
「言語資産:グローバリゼーションに必要とされるデジタル資産」の記事では、言語資産を財産に例え表しています。そして、より詳しくみてみると、両者には多くの類似点があることがわかります。 財産を着実に増やしたい、もしくはお金がお金を生み出す状態を創り出したいと思う場合、財産管理や投資におけるテクニックおよび良い習慣が必要であり、単に口座に預金をするだけでは不十分です。それと同様に、言語資産の効果を確実に発揮したい場合には、資料をただ集めるだけではなく、これらリソースを適切に管理していく必要があります。誤った投資方法を用いるのと同じように、言語資産の管理方法が正しくなければ、積み上げてきたものを失ってしまう可能性があるのです。 グローバリゼーションの過程では、企業がその翻訳ニーズを解決するため自社の翻訳チームを編成する場合においても、または翻訳作業を外部委託する場合においても、翻訳担当チームが言語資産を適切に管理しているかどうかについて、特に注意を払う必要があります。 翻訳において言語資産を適切に管理することは、翻訳の品質および効率の向上だけではなく、コストの低減につながります。文章を重複して修正する時間、重複して翻訳をするコスト、資料を重複して参考にする時間などを、節減することが可能となります。 翻訳担当チームが言語資産を適切に管理することで、パートナー企業や顧客の負担を大幅に減らすことができます。近年、不適切な言語資産の管理が招いた論争がいくつか生じています。例えば、 グローバリゼーションへの道のりにおいて、いかにして現地の習慣やニーズに相応しいユーザー体験を創造していくかは、非常に重要な課題となります。細心の注意を払い対処していくことでのみ、それぞれの場所における利害関係者の思いに近づき、効率的にコミュニケーションの目的を達成できるほか、不必要な損失を避けることができます。 この観点から見ると、言語資産の管理は付加価値的な効果があるだけではなく、必須なものであるといえます。 言語資産の管理は財産管理に似ており、継続的かつ規律のとれたものでなければならず、専門のスタッフによって管理される必要があります。1993年設立のLinguitronicsは、設立初期から言語資産の管理規準を策定しています。2016年には、言語資産の管理を専門的に行うチームを創設し、同社におけるすべての言語資産の管理を担当しています。 このチームの主な目的は以下のとおりです。 翻訳メモリ(TM)、用語集(Glossaries)、用語ベース(TB)管理のシステム化を図り、翻訳プロジェクトの開始前、進行中、終了後の各段階において、必要となる言語データを提供し、当該プロジェクトならびに後続のプロジェクトの品質と一貫性を高めることでプロジェクトの効率を向上し、制作コストを削減します。 Linguitronicsの言語資産管理チームが担う主な役割は以下のとおりです。 「正確かつ迅速に」は、Linguitronicsが提供する翻訳およびローカライゼーションサービスのコア理念であり、当社にとっての言語資産管理とは、常に継続的に発展していかなければならない、欠かすことのできないスキルです。 Linguitronicsは、社内チームの翻訳によって生み出された言語資産の管理だけではなく、翻訳プロジェクトにおいて、企業が既に有する過去の翻訳文、用語集などの資料に対しての提案を行い、顧客がグローバルに展開していくうえで、これらの資料をどう適用し、有用な言語資産へと変換していくかについて、評価を行うサポートをします。 言語文書の資料を再整理し、適切な管理方法で言語資産を蓄え、グローバリゼーションにおいて、言語資産がもたらす最大の利益を実現したいとご希望の場合は、ぜひ当社までお問い合わせください。
なぜ言語資産の管理が必要なのか
Linguitronicsはいかにして言語資産を管理するのか
言語資産:グローバリゼーションに必要とされるデジタル資産
言語サービスプロバイダー:翻訳だけにとどまらない、企業のグローバリゼーションを支える陰の立役者
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